人気ブログランキング | 話題のタグを見る

コンセプトワーク

『イノベーションの本質』 (野中郁次郎 勝見明 共著)で近年稀に見るヒットを飛ばしたサントリーDAKARAを開発するまでのストーリーを読んだ。
その中で徹底的にコンセプトにこだわること。コンセプトが出来上がるまでは絶対に先に進まなかったことが描かれていた。
その他にも興味深いことは書かれていたが、このことに一番考えさせられ興味を覚えた。
『コンセプトワーク』
とかく企業では目先の利益に左右されてこの部分に関しては軽視されがちだ。
まぁ当然といえば当然だが。
しかしこの部分でブレを作らないというのは商品開発においてはかなり大事なことだというのを改めて認識した。多額の投資をして商品を開発してその商品が長生きしてくれれば結局ペイするのだからそういった意味でもそこに時間をかけるのは間違いではない。

同じくサントリーで『伊右衛門』が今年は大ブレイクした。
http://www.suntory.co.jp/news/2004/8647.html
こちらの勝因を俺の現在のチームリーダーは
「販売チャネルをセブンイレブンに注力していったことだ」と言っていた。
確かにそれはそれでかなり有効な要素には違いない。だが、ここでもう一度検証してみたい。
すごいヒットだった。コンビ二で欠品が続出するという状態が猛暑も手伝って連続した。
今はそんなこともなく普通に置いてあるもののそのインパクトは凄かった。
俺も一度買ってみたが、正直別段の違いを感じることはできなかった。
”お茶じゃん”だ。
そこから何故あれほどのヒットをしたのか?を考えると俺はネーミングの妙ではなかろうか?と考えた。
近年日本経済が衰退の兆しを見せ始めて、日本全体に自信の無さが翳り始めた。
そんな中でジャポニズムというのか和というのかそういったものの神秘性を尊びたい傾向というのが出てきていたのではなかろうか?そしてそれを狙い撃ちにしたサントリーが勝利したということではなかろうか?と。
あくまで推測の域を出ないがDAKARAにおける商品開発の経緯を見ても確かだろう。

これからの時代性を考察することと同時に徹底的に現場にこだわること。
そこから導き出される答えに素直になること。
はっきりいってこれくらいのことしか俺がそこから学べる、共感できることはない。
まだあるはずではあるが自分の能力の不足が恨めしい。
by makoto_nakamu | 2004-12-28 07:02 | 備忘録 | Trackback | Comments(0)